ラジオ2008年3月(Feb.2008)

 
11.cynara e cybele/ate segunda-feira
2.elis regina e pele/perdao nao tem
3.doris e miltinho/rio-samba
4.papudinho/this guy's in love with you
5.eva/meu mundo
6.nara leao/se voce pensa
7.luiz bonfa/you or not to be
8.ivan lins/essa mare
9.emilio santiago/rola bola
10.nana caymmi/estrela da terra


もしセルジオ・メンデスが存在していなかったらボサノヴァはマンボやチャチャチャやボレロのように一時期流行したラテン・アメリカ音楽の一種として消滅していたのでは、と私は思います。というのは彼がA&Mからセルジオ・メンデス&ブラジル66としてデビューするまでは、ボサノヴァは所詮、ジャズやムード音楽の一部のような位置づけだったからです。彼がアメリカのポップ・チャートで大ヒットを出すことによって、ボサノヴァやブラジル音楽は全世界で市民権を得ることになりました。セルメンの基本コンセプトは常に変わらず、ブラジル音楽の持つ豊かなリズムやハーモニーとアメリカ音楽の一番新しい部分との融合を試みるということです。そして最新作の「モーニング・イン・リオ」でもそんなセルメンの試みは成功しています。では、そんなセルジオ・メンデスの長い音楽の歴史をちょっと聴いてみましょう。
 
11.sergio mendes/I say a little prayer
12.sergio mendes & brasil66/watch what happens
13.sergio mendes/carnaval
14.sergio mendes & brasil66/casa forte
15.sergio mendes/batida diferente
16.sergio mendes & brasil66/chelsea morning
17.sergio mendes & brsil66/pretty world
18.sergio mendes/sambadouro
19.sergio mendes/morning in rio

 今回の選曲者は最近、荻窪から吉祥寺に移転してますます話題のフィンランド・カフェ「Moi」のマスター、岩間洋介さんです。岩間さんはバール・ボッサの開店当時からの常連さんで、実は岩間さんと奥様はこのバール・ボッサで知り合っています。岩間さんは当時は東急文化村でお勤め。奥様は北欧の画家を日本に紹介する画商で、二人は出会うべくして出会えたお似合いカップルです。ちなみに奥様はサンバ・カーニバルに出場してしまうくらいのブラジル音楽好きで、特にナナ・カイーミのファンとしても有名です。もちろん岩間さんの方もボサノヴァからクラシックまで幅広く音楽に詳しい方で、今回は「カフェでかかる音楽」というテーマで選んでいただきました。では、少しの間ですが「Moiさんのボサノヴァ」をお楽しみください。

20.Radames Gnattali,Tom Jobim,Paulinho da Viola etc / Meu amigo Tom Jobim
21.Sylvia Telles / Discussao
22.The Recyclers avec Ignatus
23.Nouvelle / Decidete Mi Amor
24.Baden Powell / Manequim 46
25.Laercio De Freitas / Brioso
26.Cassia Eller e Nelson Faria / Garota De Ipanema
27.Caetano Veloso / Pra Todo Efeito

岩間さん、どうもありがとうございました。



 バール・ボッサの常連である女性ピアニストからこんな話しを聞いた。彼女がジャズ・バーでピアノを弾いていた頃、そこの女主人からこう言われたそうだ。「あのね、結婚しようと思ったら、その相手の男の人をとにかくたくさんの人と会わせなさい。でね、3人以上の人が『あの男の人はやめた方が良いんじゃない』と忠告してくれたらその結婚はやめなさい」。なるほど、さすがジャズ・バーの女主人だ。多くの恋愛や結婚を見てきた人ならではの深い意見だと思う。
 実は私も女性のお客様から「今度新しい恋人を連れてくるんで林さん的にOKかどうかチェックしてみて下さいね」なんてことをたまに言われることがある。しかしまさか正直に「あの人はちょっとやめておいた方が良いんじゃないですか…」なんて言えない。
カルロス・リラの「コイザ・マイス・リンダ」という曲がある。歌の中で男が女に、「あなたの美しさはこの世で一番だ。どうしてあなたは花よりも美しいのか」。といった具合に褒めちぎる。そして最後にこう締めくくる。「どちらの方がより美しいのか僕にはわからない。君なのか、それとも君への僕の愛なのか」。
 うーん、こんな恋愛をしている二人に「彼、やめておいた方が良いですよ」なんてちょっと私は言えない。

28.paul winter with carlos lyra/coia mais linda
29.joao gilberto/de conversa em conversa
30.tamba trio/sonho de maria
31.astrud gilberto & stan getz/it might as well be spring
32.caetano veloso/lua e estrela
33.chico buarque/barbara
34.sueli costa/sabe de mim
35.azymuth/voo sobre horizonte

 

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